深夜の歌舞伎町で呑み歩くのは、手入れが行き届いていない山中の温泉に浸かるのに似ているかも知れない。何の効能があるんだか分かりゃしないし、葉やら枝やら沢山浮かんでいるし、何が沈んでるんだかも分かったもんじゃない。でもどこか心地良くてつい浸かってしまう。 そんな歌舞伎町でも私は大抵呑む時に食べないのだが、深夜に一通り呑み終えると腹が減っている事位はある。そういう時は何かを食べたりもする。たまにやらかして、人が並んでいないと二郎に入ってしまったりするのだが、いつも二郎の訳ではない。一番多いのは富士そば西武新宿店のもり+ちくわ天だが、次点はコマ劇跡前の後楽そばのやきそばだろうか。 その後楽そばが閉店するという情報をツイッターで知った。最近はあまり深夜呑みなぞしていないので、閉店前週にやきそばを食べるためだけに歌舞伎町へ向かった。いや…勿論その後BBLへは寄るわけだが。 妙に空の広くなったコマ劇跡前の路地は、今日も鬱陶しいホストがキャバ嬢やキャバ嬢みたいな態の頭の足りない娘達に声を掛けるためにフラフラしている。その角地に後楽そば新宿店はある。 この地で四十年の歴史なのだそうだ。知っていた訳ではなく「閉めるんだって?」と訊いた時に店の人がそう言ったのである。後日貼り紙もあったのだと知る。事前に閉店を知らなければいつも通りの店だった。しかし気を付けて見ると、店内メニューの幾つかは既に隠されていた。 後楽そばは昔勤務地が銀座だった頃に有楽町駅前にあった店に寄っていたのが始めだ。他の立ち食いそば屋との大きな違いは、鉄板があって焼そばがメニューにあることだろう。店頭には焼そばを炒める香りが香ばしく漂う。猫舌で、汁の跳ねが気になる私には打って付けの立ち食いそば屋と言える。 この店が無くなるとなると…。 店内を見渡すと、同じ様に目を細めて店内を見渡している客が他にもいた。なんだ、あんたもか。 |
禺画像] 立ち食い寄る奴ぁ下向いてんだ。上の看板なんざ見るかよ。 禺画像] 後楽そばと言えば、角海老のカレンダー。そう思うのは私だけか。 禺画像] まず焼そばだろ。それもカレー焼そば(460円)。コロッケ(70円)も載せとけ。 禺画像] ラーメン(並盛り390円)もイケるだろ。 | |
こちらでも、なみなみならぬ模様。 | ||
■まぜめん | ||
まぜめんよりも油そばという私だが、とりあえずまぜめん代表は野郎かなと思うがどうだろう。ジャンク〓は正直旨くない。で、神田の新店まひるのまぜめんに挑戦した訳だが、同ラーメンよりマシという程度か。ていうかタマネギの扱いが今もって納得いかず。そして割高。開花楼麺自慢はあの界隈では無意味。何せ向かいの普通の中華屋の麺、謳ってないけど開花楼だしね。 | 禺画像] |
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